原子の「重さ」や「大きさ」を実感できる3Dモデル教材
目的:
この教材は、原子の「重さ」や「大きさ」を学習する際に効果的である。
対象:
中学校第2学年
カテゴリー:
化学 ものづくり
用意する材料:
(1) 発泡スチロール球 (大きさ・個数はtable.1参照
(2) 鉛板 (質量はtable.1参照)
(3) ネオジウム磁石 1つの原子モデルにつき2個
(4) ワッシャー 1つの原子モデルにつき2個
(5) 電子配置を示した用紙
table.1 3Dモデル教材の発泡スチロール球の大きさ及び完成時の質量
Fig.1
作り方:
(1) 発泡スチロール球を半分に切る。
(2) 発泡スチロール球の中心をくり抜く。(Fig.2)
(3) 作製する原子のFig.1の①~④の合計質量を量る。合計質量を原子量の値にする。合計質量が原子量の値にならなかった場合は⑤鉛板を足したり、球をよりくり抜いたりして調節する。(Fig.3)
(4) 鉛板を折り曲げて穴に入れる。半球の1つの断面にネオジム磁石を埋め込む。(Fig.4)
(5) Fig.1⑤を断面に貼る。(Fig.5)
(6) ワッシャーをもう片方の半球の断面に埋め込む。このとき、ワッシャーはネオジム磁石とつく場所につける。(Fig.6)
(7) 半球同士を合わせ、質量を量る。(Fig,7,8)
Fig.2
Fig.3
Fig.4
Fig.5
Fig.6
Fig.7
Fig.8
原子の「大きさ」に着目した使用例
1. 原子番号1から20までの3Dモデル教材を、軽い順に並べる。
Fig.9
2. ①で並べた順に、模造紙に書いた周期表の上に3Dモデル教材を並べる。
Fig.10
3. 3Dモデル教材を二つに割って、番号順に並んでいることを確認する。その後、周期表上の並び方にどのような規則性があるかを考える。
野口 卓也, 鎌田 正裕「原子の「重さ」や「大きさ」を表現したモデル教材 : 開発と中学校理科授業での試用」科学教育研究 36 巻 1 号 pp.38-43(2012)